著作権表示は必要なのか、条約とコピーライトマークのお話


Webサイトで大体一番下に表示されている©やAll Rights Reserved.・・・。
あれはページの著作権を主張しているものです。

企業サイト等ではだいたい入っているので、あれが必須だと思っている人も少なく無いと思います。

でも、あの表記、実は必要ないんです。

今回はその説明をしていきます。



まず、日本国内での話から。

日本では特に申請や登録をしなくても、何かを創作した時点で著作権が認められます。
これを「無方式主義」といいます。
(逆に著作権の保護のために登録や著作権表記を必要とするやり方は「方式主義」といいます)

このように、著作権は国によって保護の仕方が異なることもあり、一般的に有効範囲は国単位です。

しかし、そのままでは様々な著作物が海を渡った途端に保護されなくなってしまいます。
そこで、国をまたいだ著作物の取り扱いは、条約によって決められています。
また、その条約はいくつかあり、その国がどの条約に加盟しているかによって変わります。

■ ベルヌ条約
これは無方式主義の国同士での条約です。
この条約を結んだ国同士は、基本的に無方式主義で著作権が保護されます。
つまり、何もしなくても著作権が保護されます。
(ただし、国の優先度などの細かい規定はあります)

■ 万国著作権条約
こちらは無方式主義と方式主義の国家間に関する条約です。
この条約での著作権保護では著作権表記が必要とされます。

ちなみに両国が上記の両方に加盟している場合は、ベルヌ条約が優先されます。

■ブエノスアイレス条約
これは方式主義の国同士の条約です。
日本は無方式主義なので関係のない条約です。
こちらも、著作権保護のための表記が必要とされます。

何度か言っている通り、日本は無方式主義を採用しています。
また、ベルヌ条約と万国著作権条約に加盟しています。

つまり、各国との著作権保護は次のような形になります。

■ ベルヌ条約に加盟している国
何の著作権表記も必要ありません。

■ 万国著作権条約だけに加盟している国
条約に沿った表記が必要になります。

では、万国著作権条約だけに加盟している国はどこなのか、下の資料によると・・・

アジア著作権ハンドブック(ユネスコ)[PDF]

カンボジアとラオスのみ。

というわけで・・・法律的にはほとんど無用です。

では、実際のところ、なぜWebサイトにあの表記があるのかというと・・・

・入れる義務があると勘違いしている
・著作権の権利者を明言しておきたい
・なんとなくカッコいいから入れた
・カンボジアやラオスとやりとりがある

こんなところです。

一応、全ての条約に沿った著作権表記は次のようになります

Copyright © 2013 Hiromedo All rights reserved.

分解すると次のような感じです

[Copyright]:オマケ
[© 2013 Hiromedo]:万国著作権条約
[All rights reserved.]:ブエノスアイレス条約

日本は方式主義の国ではないので、ブエノスアイレス条約の表記である[All rights reserved.]は全く意味をなさないんですね。よく表記されてますけど。


箇条書きでまとめます。

・国内での著作権保護に表記は一切不要
・国外でも殆どの国で表記は不要
・ラオスとカンボジアでも©著作者名だけ書けばいい
・All rights reserved.は必要ない

でも、一番の問題は著作権にしろ特許にしろ、法的に保護されていても平然とパクられてしまうことになるんだろうね。

特にデジタルデータやネットワークの世界で、それらを予防するのは非常に難しい話になります。
いつか解決されて欲しい問題ではあるんですが・・・。

というわけで、今回はよく聞かれる「著作権表記」について書いてみました!


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